TRADITION

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奄美といえば、大島紬!泥染・機織り・大島紬アクセサリー作り体験

奄美といえば、大島紬!
本場で大島紬を感じる体験メニュー
大島紬ならではの「泥染め」と 「機織り」の工程をそれぞれ1時間程で体験できます。

ガイド紹介

ガイド/元 允謙(はじめ ただあき) 出身地/奄美大島

奄美大島の中心部にほど近い有屋町で大島紬やオリジナル生地、雑貨等の製造に取り組んでいます。
祖父と祖母はそれぞれ大島紬の「締め」と「織り」の達人で、父は販売を中心に会社を営んでおりました。仕事の関係で3歳から福岡県で暮らしていましたが、大学在学中に奄美で大島紬の製造に深く触れたことをきっかけで、ものづくりに興味を持ち、製造を学ぶため1年間大学を休学して、奄美へ里帰り。当時奄美大島で大島紬の後継者育成のために行われていた伝習生制度を利用して「締め」の工程を1年かけて学びました。復学し卒業したあとは京都の呉服問屋で着物の流通を学び、13年前から奄美大島で、伝統と技術を活かした新しいものを創りをテーマに製作活動をしています。

【注意事項等】
染色中に多少汚れる可能性があります。
(使い捨てのエプロンなどは提供します)

新型コロナウイルス感染症対策について
・当日は、検温へのご協力とマスクの着用をお願いします。
・当日体調が優れないようでしたら事務局(0997-69-3975)まで、ご連絡ください。

【実施詳細】
◎体験提供/ はじめ商事
◎料金/¥3,000〜

【所要時間】
「泥染め」1時間、「機織り」1時間
※別料金で持参したものに染色することも可能。
 染色するものサイズで料金が異なりますので、ご予約の際にご確認下さい。

◎受付最少人数/ 1名  最大人数/ 4名
◎定休日/ 不定休(担当の者が出張中は開催できません)
◎準備するもの/ 作業に適した格好
◎開催場所/ 大島紬染織工房HAJIMESHOJI  奄美市名瀬有屋町30-1

泥染・織り機 体験記

奄美にはおよそ1300年の歴史がり、世界三大織物の一つにも数えられる「大島紬」があります。大島紬とは主に草木や泥で染められた絹糸を使って織られているもので、ツヤがありしなやかな感触を持つ織物です。なんと着物の完成にはおよそ1年の期間がかかるということ。なぜなら製造がすべて分担作業で、図案を書くことからはじまり「締め」や「泥染め」で絹糸に模様をつけ、その糸をタテとヨコで合わせながら織るなど、のべ30工程以上を経てようやく1枚の反物ができるからです。その反物を着る方の寸法に合わせながら仕立てることで、着物となります。

今回は、大島紬の工程の中の「泥染め」と「織機り」を体験しました。
この泥染めでは糸ではなくハンカチを使い実践。元さんから大島紬の製造工程について学んだ後に、染色するために必要な染液を準備していきます。

今回使った染液は環境負荷の少ない、落ち葉を使い、染液が抽出されるまでの時間を使ってハンカチに模様をつけるための「絞り」を行いました。仕上がりはこの絞りの工程で決まると言っても過言ではないそうです。絞りを施したハンカチを石灰水に通し、茶色くできた染液にハンカチを浸していくと、ハンカチが黄色く染まってきました。

その後向かった先は「泥田」。泥田は緑の生茂る山の中に1カ所ポツンとありました。泥染めで使うドロには美肌効果があると聞き触れてみると、キメ細くトロ~っとした泥で昔懐かしい感覚が手の中に広がりました。ハンカチを泥にくぐらせてみると、反応を起こして灰色に。変化したハンカチを持ち帰り、絞り部分を外して泥を洗い流すと自分がデザインした世界に一つしかない深い味わいの染物が完成!私はお花が咲いているイメージでデザインしましたが、予想とは違う仕上がり。でも想像通りにできないのがまた面白く、最後には、次はもっといいものを作りたいなと感じていました。

そして機織り体験では、紙に色とりどりのペンで文字を書き、細かくカットしていくところからスタート。足で操作をして糸を織りこんでいく「織り機」に触れながら操作をレクチャーしていただきました。経糸(たていと)緯糸(よこいと)を交互に織り進め、その合間に切った紙を挟んでいくと、少しずつ文字の下の部分が見えてきました。

文字がハッキリと浮き出て見えるようになってからは、織り進めるのがより楽しくなり、作業のスピードもアップ。あっという間に完成しました!最初に紙に書いた文字が布に織り込まれているというなんとも不思議な感覚。

初めて織り機に触れたので操作に慣れず手が止まることもありましたが、その度に元さんが優しい声かけやサポートしてくれたので、達成感を味わいつつも存分に楽しむことができました。

2022.05.23|CATEGORY:TRADITION